魔法使いハウルと火の悪魔(ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/西村醇子・訳)

ISBN:4198607095
というわけで、巷で噂の「ハウルの動く城」の原作を読んでみました。

冒頭から終盤までの場面は伏線をばらまくために構築されていて、最後に見事に拾いきって「今までの行動はこういうことだったのだ〓」と見せつけられた気分です。
そういう構成なので、映画の感想で「はしょられているようなカンジがする」といわれているのもしかたないよなぁ、という気はしました。原作を再現しようとすると、自然と全ての場面を表現しなくてはならず、映画にするには時間が足りなくなるうえ、冗長すぎるでしょうし。というわけでどんなカンジでアレンジされているのか映画の方も見てみたい気分になってきました。

非常に登場人物が生き生きとしていて好感が持てるのですが、それでも正直なところ、心情が掴みきれなかったところがあるので、もう1回読み直してみることにします。多分、伏線の意味とかを理解してから読み直してみると楽しめる箇所もありそうですし。