マロリオン物語1〓10(ハヤカワ文庫/ディヴィッド・エディングス)

先月にが〓じるさんからお借りして、広島に向かう新幹線から読み始めていたマロリオン物語ですが、ようやく読了しました。

ページをめくるのももどかしい、という感覚は久しぶりで、最後まで引きつけられっぱなしでした。
基本的には前作のベルガリアード物語のように光の子と闇の子の対決を実現させるべく、予言の内容に沿って、世界を旅していく、という流れなのですが、登場人物の入れ替えや旅の舞台が広大な東方に移ったことなどによって、また前回の旅とはまた違った趣になっています。

とりあえず、ベルガリアード物語からのレギュラーキャラであるケルダー王子があっさりと陥落してしまったのがちと意外といえば意外でした。最後に姿をくらますくらいしてくれるかと思ったんだけどなぁ。あと、ベルディンおじさんとダーニクが美味しいところをもっていきまくりだったので、さぞかし、肩身が狭くなったのではないかとか思ったり。
まぁ、ウチ的には今作のお気に入りはザカーズなわけですが、ガリオンたちと出会ったことで変わっていくという点ではベルガリアード物語2巻時点限定でのレルドリンと同じ訳ですが、レルドリンとちがい、ちゃんといい変化をしているというのはなんつーか、「彼は裏切らなかったよ!」みたいな感じがするわけで、なんかうれしいわけですよ。結局女性に手綱を握られている、というところもなかなかの高得点。
とゆーか、レルドリン再登場時の相変わらず(というか拍車がかかった)トラブルメーカーっぷりにはびっくりしましたよ、ええ。

ともあれ、最初から最後まで非常におもしろい作品でした。現在は絶版なわけですが、古本屋で見かけたりするので、興味のある方は是非……読め
もしくはベルガリアード物語が再版中なので、もしかしたらその後に再版がされるのかもしれません。