Scythe AUTOMA
ソロプレイをするときの相手となる仮想プレイヤー(オートマ)を運用するときのルールです。
ざっくり訳したものになりますので誤りなどありましたらコメントでご指摘願います。
コンポーネント
- オートマカード19枚
- オートマ星トラッカーカード4枚
- オートマリファレンスカード8枚
オートマ/The Automa
あなたは人間のプレイヤーを相手にするときと同じようにゲームを遊ぶが、オートマは運用するときの負担を軽減するため、シンプルな運用となる。
オートマは
- 補充兵、建造物、改善、目的カードを持たない
- 民心は変化しない
- 資源を生産しない
- アクションのコストを支払わない
- 坑道を使わない
- メックや勢力の特殊能力を使わない
- プレイヤーマットを持たない
- 湖は通常の地域(ヘクス)とみなし、ゲーム中特定のポイントに達したならば、川を渡ることができる
- 戦闘ユニットは勢力マットに撤退する
- 星の置き方が異なる
セットアップ
プレイヤーのセットアップは通常のルールにしたがう。ゲームボードとカードは2人用ゲームとして準備を行う(ファクトリーカードは3枚となる)
オートマは以下の手順でセットアップを行う。
- オートマが担当する勢力マットを選ぶ。最初はあなたの勢力の本拠地から遠い勢力を推奨する。
- 勢力マットに記載されている戦力と戦闘カードを用意する(裏向きのまま伏せておく)
- 5コインを用意する
- 民心トラックの10にオートマの民心トークンを配置する。これは決して動かない。
- オートマのキャラクターとワーカー2体を通常のルールにしたがってボードに配置する
- メックと残りのワーカーと星トークンを勢力マットに配置する
- 難易度に応じたオートマ星トラッカーカードを選び、Ⅰに技術キューブを配置する
- オートマカード19枚をシャッフルし、裏向きの山札を作る。このとき捨て札のスペースを2つ(メインと戦闘)用意しておく。カードはⅠが上向きになるように向きを統一しておく。
オートマのターン
プレイヤーが6つの星を置くまで、プレイヤーのターンとオートマのターンを交互に繰り返す。オートマのターンはオートマカードによって制御される。
オートマカード
- ゲーム開始時にはスキーマⅠと呼ばれる緑色の部分を使用する。特定のイベントが発生した後は山札を180度回転し、オートマはスキーマⅡと呼ばれる赤色の部分を使用する(切り替わるタイミングの詳細については後述)。上側のスキーマが現在有効なものとなっており、オートマはこのターンにどのような行動をとるのかを決定する。
- カードの中央に、灰色の星の中央に赤字の☓が描かれているものは星トラッカーカードのトークンを進めてはいけないことを意味している。
- カードを横向きにする場合、戦闘を解決するための戦闘テーブルが左下に来るようにする。
- カードの左下にある資源ボックスはオートマの領地を支配したときの資源の数を決める。
- 戦闘テーブルと資源ボックスはどちらのスキーマでも使用する。
- オートマカードの山札がなくなった場合、2つの捨て札を混ぜた19枚のカードをシャッフルし山札を作る。
オートマのターン進行
オートマのターンは以下のステップで成り立っている。
移動アクション(ステップ2A)
スキーマの1段目のシンボルは移動アクションに何をしようとしているのかを表している(どれか1つを実行する)。以下の手順で移動を行う:
- 左側のシンボルからオートマが有効な移動アクションであるかを確認する。移動アクションが無効な場合、隣のシンボルで続行する。
- 有効な移動アクションを実行したら、それ以降の移動アクションは実行されず、終了となる。
- シンボルに有効な移動アクションがなかった場合、オートマはこのターンには移動アクションは行わない。
- 勢力アイコンと一緒に括弧でくくられたアクションはオートマがその勢力でプレイしている場合のみ有効とする。
星トラッカーカードのトークンが配置されている位置に渡河不可のアイコンがない場合、ワーカーを含むオートマの全てのユニットは河を超え湖を通常の領地のように扱う。この状態になるまで、オートマのユニットは勢力の本拠地がある半島に行動範囲が制限されている。
移動するユニットを選択するとき、オートマは本拠地に近いユニットを選択する。同じ距離に複数のユニットが存在する場合はファクトリーに近いユニットを選択する。オートマは本拠地から遠ざかるように移動しファクトリーの周辺にユニットを集中させる。
本拠地からの距離とファクトリーからの距離が同じユニットが複数いる場合、英文を読む流れ(リーディングオーダー)でユニットを選択する(最上段から左へ、一段下がって左へ……というように)
すべての移動アクションは5つの手順に従い実行され、近傍というコンセプトに影響される。
Scytheでは攻撃アクションも移動アクションに含まれる。
近傍
近傍は、ユニットがいる領域とユニットが1回の移動で侵入可能な領域のことである。いくつかの例外はあるが、単純にユニットがいる領域とユニットの周辺にある6つの領域が近傍となる。本拠地そのものは近傍ではないが、オートマの本拠地そのものは2つの領域を近傍としている。
オートマの瞬間移動
すべてのオートマユニットは1回の移動アクションでユニットの近傍に移動することができるため、この現象を指すゲーム用語。
移動アクションシンボルについて
ワーカーの移動
- 1.ユニットの選択:本拠地に近いワーカーを選択する。
- 条件が同じ場合:リーディングオーダーで決定する。
- 2.有効な領域の決定:オートマのユニットか本拠地の近傍となる領域。ただし、敵ユニットあるいは1で選択していないワーカーがいる領域は除外する。
- 3.選択したワーカーを取る
- 4.目的地を選択する:有効な領域の中から最も多くのオートマユニットの近傍となっている領域。ただし、敵戦闘ユニットの近傍となっている領域は除外する。
- 条件が同じ場合1:ファクトリーに近い領域を選択する。
- 条件が同じ場合2:リーディングオーダーで決定する。
- 5.選択したワーカーを目的地に配置する。
メックの非戦闘移動/キャラクターの非戦闘移動
- 1.ユニットの選択:本拠地に近いメックかキャラクター(シンボルで指示されている)を選択する。
- 条件が同じ場合:リーディングオーダーで決定する。
- 2.有効な領域の決定:オートマのユニットか本拠地の近傍となる領域。ただし、敵ユニットあるいは1で選択していない戦闘ユニットがいる領域は除外する。
- 3.選択したワーカーを取る
- 4.目的地を選択する:有効な領域の中から最も敵の戦闘ユニットに近い領域。ただし、本拠地にいる敵戦闘ユニットは敵戦闘ユニットがそれ以外にいない場合ではない限り無視する。
- 条件が同じ場合1:ファクトリーに近い領域を選択する。
- 条件が同じ場合2:リーディングオーダーで決定する。
- 5.選択したワーカーを目的地に配置する。
遭遇/ファクトリー
- 1.ユニットの選択:オートマのキャラクターを選択する。
- 2.有効な領域の決定:オートマのユニットの近傍でファクトリー(オートマがファクトリーカードを所持していない場合)か遭遇トークンを含む領域。
- 3.キャラクターを取る
- 4.目的地を選択する:有効な領域の中から敵ユニットかオートマのメックがいない領域。
- 条件が同じ場合1:ファクトリーに近い領域を選択する。
- 条件が同じ場合2:リーディングオーダーで決定する。
- 5.選択したワーカーを目的地に配置する。
もしオートマのキャラクターが遭遇トークンのある領域に移動した場合は移動シンボルに関わらず遭遇トークンを除去する。オートマのキャラクターがファクトリーに移動し、ファクトリーカードを所持していない場合は無作為にファクトリーカードを引き、裏向きのまま勢力マットに配置する。
対戦闘ユニットへの攻撃
- オートマはシンボルに記された数値以上の戦力がある場合のみ攻撃を行う。
- 1.ユニットの選択:本拠地に近い戦闘ユニットを選択する。
- 条件が同じ場合:リーディングオーダーで決定する。
- 2.有効な領域の決定:オートマのユニットか本拠地の近傍で敵戦闘ユニットを含む領域。
- 3.選択したユニットを取る
- 4.目的地を選択する:有効な領域の中から最も敵の戦闘ユニットが少ない領域。ただし、本拠地にいる敵戦闘ユニットは敵戦闘ユニットがそれ以外にいない場合ではない限り無視する。
- 条件が同じ場合1:ファクトリーに近い領域を選択する。
- 条件が同じ場合2:リーディングオーダーで決定する。
- 5.選択したワーカーを目的地に配置する。
- 戦闘を解決する。
対ワーカーへの攻撃
- 1.ユニットの選択:本拠地に近い戦闘ユニットを選択する。
- 条件が同じ場合:リーディングオーダーで決定する。
- 2.有効な領域の決定:オートマのユニットか本拠地の近傍で敵ワーカーを含む領域。ただし、敵戦闘ユニットがいる領域は除外する。
- 3.選択したユニットを取る
- 4.目的地を選択する:有効な領域の中から最も資源が多い領域。
- 条件が同じ場合1:ファクトリーに近い領域を選択する。
- 条件が同じ場合2:リーディングオーダーで決定する。
- 5.選択したワーカーを目的地に配置する。
- 攻撃された領域から資源を除去し、ワーカーを本拠地に撤退する。
オートマの物資取得(ステップ2B)
移動アクション後、スキーマの2段目を解決する。記載されているシンボルを1つずつ解決していく。勢力アイコンと一緒に括弧でくくられたシンボルはオートマがその勢力でプレイしている場合のみ有効とする。
- ワーカー:オートマの勢力マットからワーカーを本拠地に配置する。
- キャラクター/メック:オートマの勢力マットにキャラクターが配置されている場合はキャラクターを本拠地に配置する。そうでない場合はメックを本拠地に配置する。
- コイン:オートマは1コインを得る。
- 戦力:オートマは戦力を1上昇させる。
- 戦闘カード:オートマは戦闘カードを裏向きのまま1枚引く。
徴兵ボーナス(ステップ2C)
オートマが物資を取得した後、スキーマの3段目を解決する。3段目に徴兵アイコンが描かれている場合、その後ろには戦力、コイン、評判、戦闘カードなどのアイコンが描かれている。プレイヤーが徴兵によってアイコンに対応した継続ボーナスが開放されている場合は取得することができる。徴兵ボーナスはオートマにはいかなる利益ももたらさない。
星トラッカーの更新(ステップ3)
このステップでオートマカードの中央に星シンボルが描かれていた場合、星トラッカーカードのトークンを1つ右に移動する。すでにトークンが右端にある場合は一段下の左端に移動する。オートマカードの中央に星が描かれていない場合はトークンは移動しない。トークンのあるスペースに渡河不可のアイコンがある場合、湖に侵入することはできず、河を超えることもできない。トークンが渡河不可のアイコンがないスペースに移動した時点でオートマのすべてのユニットは:
- 湖を通常の領域と同じものとみなす
- 河を超えることができる
星とスキーマの切り替え
星トラッカーのトークンが欠けていない星シンボルに到達した場合、オートマの勢力マットから星アイコンを1つ勝利トラックの隣に移動する。
オートマが初めて星を配置した場合、以下の2つを実行する
オートマが星を配置する手段は他に2つ存在する。ただし、これらの手段で星が配置されたとしてもスキーマの切り替えは発生しない。
- 戦闘に勝利した場合に2つまで星を配置することができる。
- オートマがサクソニーを担当していた場合でも勢力の特殊能力は使用できないため、戦闘の勝利で配置できる星は2つまでとなる。
- オートマが初めて戦力トラックの終端に到達した場合、1つの星を配置する。
戦闘
オートマのワーカーのみがいる領域へ戦闘ユニットを移動した場合、ワーカーをオートマの本拠地へ撤退し、その数だけ評判を減少する。その後、「資源の解決」を参照し取得できる資源を決定する。
戦闘ユニット同士の戦闘が発生した場合は以下の手順となる。
- プレイヤーが使用する戦力と戦闘カードを決定する。
- オートマカードを引く。このカードは戦闘テーブルのみを使用する。
- オートマの現在の戦力に対応するパワーレンジを探す。
- 対応するパワーレンジの下段に書かれている数値が今回の戦闘に使用する戦力となる。指定された数値よりも少ない戦力の場合はあるだけの戦力を使用する。
- 戦力に加えて、戦闘トラックで指定された枚数の戦闘カードを使用する。指定された枚数よりも少ない戦闘カードを所持している場合はあるだけの戦闘カードを使用する。
- オートマが敗北した場合、オートマの戦闘ユニットは本拠地ではなく、精力マットに撤退する。
その後、「資源の解決」を参照し取得できる資源を決定する。
その他の処置(勝者の決定、戦力の減少、ワーカーの本拠地への撤退、敗者の戦闘カードの取得など)は通常と同じように処理する。
資源の解決
オートマは資源を使用しないため、戦闘後にオートマの資源を取得するステップを追加で行う。
プレイヤーが攻撃側でかつ勝者の場合、戦闘で使用していないオートマカードの捨て札に描かれている資源ボックスを確認する。資源ボックスに描かれた数と同じだけのその領域で生産できる資源を配置する。支配した領域が湖、村、ファクトリーの場合には資源は配置されない。同じターンに複数の戦闘が発生した場合でも資源を決定する際には同じオートマカードを使用する。
オートマが攻撃側でかつ勝者の場合、領域に配置している資源はすべて除去する。
得点計算
オートマのコインの計算は人間のプレイヤーと同じように行う。
- 勝利トラックの隣に配置しているものも含め、星トークン1つにつき4コイン
- 支配している領域1つごとに3コイン
オートマは資源と建造物による計算は行わない。
プレイヤーの得点計算は通常とおりに行うが、例外として領域ごとに最大6つまでしか資源は数えないものとする。
勝者も通常どおりに決定するが、同点だった場合には資源は比較しないものとする。