スプライトシュピーゲル＆オイレンシュピーゲル

スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8)

オイレンシュピーゲル壱 Black&Red&White (1)(角川スニーカー文庫 200-1)

冲方丁がドラゴンマガジンとザ・スニーカーで連載していた作品がようやく発売されたので読んでみましたよ。
両作品とも、近未来のウィーンを舞台にしていて、微妙にリンクするところがあったりするので両方読んでいるとなんとなくお得な気分になれたり。

♪やら☆やらお色気描写にだまされがちですが、バイオレンスな描写やえぐい描写とかもきっちり出てくるのが「この冲方、容赦せん！」ってカンジでステキでした。というか絶対バイオレンス描写の方が多い。これがこのまま*1ドラマガやスニーカーで連載されていたんだとしたら田中哲弥の作品とは違う意味で浮いていたんだろうなぁ、とか思ったり思わなかったり。

で、主人公である少女たちの境遇だけを抜き出すと「技術レベルが向上した世界でのガンスリンガーガール」だったりするわけですが。主人公を取り巻く障害は過去やら恋やら友情やらだけではなく、戦術ヘリやら極悪武器を携えた犯罪者だったりと規格外の存在だったりするので、クライマックスでは銃弾やら血やら肉やらが盛大に飛び交ったりするのですよ。

今回は１巻ということで各作品ともに、主人公たちである三人娘の１人ずつにスポットを当てたエピソード＋両作品共通の敵となる存在の顔見せまでが収録されておりました。とりあえず続きが気になったりするので、２巻以降も追いかけていく方向で。

*1:文庫になったときに加筆修正されている