小説ウィザードリィ4 ワードナの逆襲

ワードナの逆襲 (小説ウィザードリィ・シナリオ)

ワードナの逆襲 (小説ウィザードリィ・シナリオ)

騎士になることを夢みる若者がいた。
名は、アイルという。
夢は夢にして終わった。
(第一部・第三章「騎士」より抜粋)

すげー残酷なこの一文、最高。

……こほん。
前半部分の、冒険者たちの過去が描写された後に惨たらしくワードナに殺されていく有様や、ワードナ復活を伝えに来た二人組をカドルト教司祭が拷問しているあたりまでは非常に丁寧かつダークに描かれていて非常に面白いのですが、後半のホークウィンド*1が出てきたあたりからは急におざなりな展開に。ホークウィンドに視点がクローズアップしてしまって、それまで作中に満ちていたワードナの得体の知れない存在感が薄れてしまったからでしょうか。

ちなみにウチ的には面白ウィズ小説は、これなわけですが。

風よ。龍に届いているか〈上〉

風よ。龍に届いているか〈上〉

風よ。龍に届いているか〈下〉

風よ。龍に届いているか〈下〉

元ネタは「#3 リルガミンの遺産」+「#2 ダイアモンドの騎士」なわけですが、ゼノ*2が大暴れしだした辺りからウィズ以外の何かになってます(褒め言葉)

*1:#4で登場するレベル4桁を誇るエルフ忍者。真っ向勝負ではまず倒せない

*2:#3の最上層で現れる得体の知れないモンスター